第1-10話 えちけんの幼少期と七つの習慣(6歳-その3)~えちけん、ぐるぐるの虜となる
えちけんの歴史を七つの習慣によってひも解く。
これは、えちけんが幼稚園の年長組の事の出来事である。
えちけんは初めての習い事に挑戦していた。
1.えちけんの歴史
きっかけは良く分からない。
そこまでの道のりも全く覚えていない。
ある時、気が付いたらそこにいたんだ。
そこはエレクトーンという楽器のスキルを身に付ける場所だった。
暖かい雰囲気を漂わせる薄茶色い体、そこに真っ白な歯と真っ黒な歯が交互に整列されている。
ピアノと違って、様々な楽器の声色をあやつり、その音色を聞く人々の心を鷲づかみにする。
そう、それはまるで「モノマネ王」。
えちけんはモノマネが好きだったわけではない。
楽器が好きだったわけでもない。
きっと、親に何も言わずに連れられてきたのだろう。
目隠しはされていないが、目隠しをされて連れられたも同然だ。
えちけんにとっては、未知の世界。
同じように、何もわからず親に連れられてきた惨めな子供たちが、待合室に囚人達のように溢れかえっている。
そう、えちけんにとっては、牢獄も同然の場所だ。
しかし、そんな牢獄の中にも唯一のオアシスがあった。
それは子供向けの本だ。
そして、数ある本の中でえちけんが虜になった本があった。
題名は記憶にないが、その本の中には様々な絵が描かれてあった。
その中でも、ひときわ輝いている絵がたった1つあった。
それは、1ページまるまる、贅沢に描かれていた。
ページの中心からグルグルグルグルとページの外側に向かって大きくなっていく。
気が付けば、そのページいっぱいにまで侵食していく、まるでウイルスのような絵だ。
さらに、その絵の中心ををじーっとみていると、ぐるぐる、ぐるぐる、まるでその中に吸い込まれそうな不思議な気分になる。
まさに魔法使いの呪文にかかったような気分だ。
なんだ、この絵は?
そう、渦巻きの絵だ。
毎回この場所に来るたびに、まっさきに本棚にかけよってその本を探す。
本棚に無かったときは、周りを見渡す。
どこのどいつだ?
えちけん様の楽しみを奪ったやつは?
そいつを見つけたらロックオンだ。
そして、そいつが読み終わり、本棚にその本を置いた瞬間、ステルスミサイルのようにその本を手に取る。
そして今日もまた、渦巻きの魔法の中に吸い込まれていく・・・。
2.七つの習慣解説
えちけんは、渦巻きの絵に執着してしまった。
第三の習慣、重要事項を優先するで使うツール「時間管理のマトリックス」にあてはめてみよう。
そう、重要度と緊急度のマトリックスだ。
まず、重要度は・・・低っ!
では、緊急度は・・・低っ!
まだに渦巻きの絵は第四の領域ですね。
ナンデハマッタンダ、エチケン!!
ニドトヘンナモノニマドワサレルナヨ、エチケン!!
↓ポチ頂けると励みになります。m(_ _)m