第1-6話 えちけんの幼少期と七つの習慣(5歳-その4)~グッバイエッグ
えちけんの歴史を七つの習慣によってひも解く。
これは、えちけんが幼稚園の年少組の事の出来事である。
当時は2年制の幼稚園が主流であり、えちけん5歳のお話となる。
1.えちけんの歴史
えちけんの父は裏社会と表社会を縦横無尽に駆けまわる、そう、あの
「おまわりさん」 だ。
世の中のほとんどすべてが、パラダイス中毒症と化す、週末の休みなどない。
ましてや、連休なんて言うものは、夢のまた夢のまた夢のおとぎ話の世界だ。
したがって、えちけんの幼少期の頭脳の中には”家族旅行”という言葉はインプットされていなかった。
そして、唯一の家族旅行の思い出が、1日1泊の「琵琶湖」旅行だ。
しかし、えちけんはまるで記憶喪失になった映画の主人公のように、その唯一の家族旅行の思い出はほとんどない。
そう、琵琶湖の水の匂いも、周りの人の込み具合も、どういう場所に泊ったかもだ。
メインとなる思い出は何もない中、たった一つのシーンだけが、このえちけんを虜にして、好き放題にもてあそんでいる。そう、それが、
「グッバ~イ、エーッグ」だ。
琵琶湖宿泊の2日目の朝食の時間だった。
そこは、大衆食堂のような長テーブルに、”ごはん”と”生卵”と”のり”があった。
えちけんは、その場所で、まるで何かにとりつかれたように、動き出した。
自分の意志とは関係なくだ。
もはや完全にコントロールを失ったえちけんの右手は、狂ったように生卵を鷲づかみした。
そして、その生卵をおちゃわんにたたきつけた。
少しざらっとした、白く美しい卵のからの表面0.3mm程の深さまでヒビが入った。
次の瞬間、おそらくえちけんは純白の白いごはんの上で、うれしそうにはしゃぎ回る、黄色く丸い卵の黄身を想像したであろう。
しかし、卵の黄身は、えちけんの想像を完膚なきまで裏切り、人に踏みにじられた後の汚い床の上を選んだんだ。
えちけんは茫然とした。
何てことをしてしまったんだろう。
実はえちけんは、”生卵を自分で割る” という行為を今までしたことがなかった。
それなのに、なぜこの大舞台で、こんな大胆な行動に踏み切ったんだろう。
いくら、一心不乱に脳の中のページをめくっても、その答えが記載している記憶のページはどこにもない。
そして、朝から夢を絶たれた5歳のえちけんは、茫然自失の状態でその日を過ごすのであった。
2.七つの習慣解説
えちけんはこの時、5歳という若さで、依存状態から少しでも抜け出そうとしたのでしょう。
しかし、彼の思いとは裏腹に、P/PCバランスが確保できていなかったようです。
Pとはパフォーマンス。
ここでは、卵ご飯を作る。
PCとはパフォーマンス キャパビリティ。
ここでは、卵を割るという能力。
物事を成し遂げるためには、現状把握が必要ですね。
そして、自分のPCレベルがどれくらいなのか、目的を達成するにはどれくらいのPCが必要なのか。
少しの背伸びは必要ですが、大き過ぎる背伸びは、ギャンブルと同じです。
※卵ご飯食べたくなってきた・・・。
ガンバレ、えちけん!!
エイヤコラ、タマゴゴハン!!
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