40代サラリーマンの「なぜ生きる?」と七つの習慣

40代で「生きる意味」を知ったサラリーマンによる充実した生き方を求めての奮闘劇

第1-5話 えちけんの幼少期と七つの習慣(5歳-その3)~オレンジ色の宝物

えちけんの歴史を七つの習慣によってひも解く。

これは、えちけんが幼稚園の年少組の事の出来事である。

当時は2年制の幼稚園が主流であり、えちけん5歳のお話となる。

1.えちけんの歴史 

ある日、何でもない一日が終わりを迎えようとしていたその時、父親が、この世のものとは思えない、金銀財宝に匹敵する宝物を手に帰宅した。

 

父親が手にしていたものは、そう、あの「ゲームウォッチ」だ。

 

しかも、当時絶対的な人気を欲しいままにしていた、マルチ画面の「ドンキーコング」だ。

今のSwitchやPS5から比べると、子供だましの最たるものかもしれない。

しかし、当時のエチケンは、オレンジ色の魔法のアイテムに全身を震わせた。

まるで、すべての卑しい心を洗い流してくれる美しい夕日に匹敵するような、キラキラと輝くオレンジ色。

地球上に住む全生物にとって、唯一無二の存在である太陽のように、すべての人類を魅了するオレンジ色。

今すぐにでも、そのオレンジ色の上で異彩を放っている、十字の形をした黒いボタンと美しい円をかたどった黒いボタンと、共に戯れる、極上の時間を味わいたかった。

しかし、世の中には、絶対的な権力を振りかざして、か弱い底辺の生き物を支配するものがいる。

 

えちけんの2歳年上である、少々怖い姉だ。

 

当然、ファーストコンタクトの権利は姉様以外の誰も獲得することはできない。

たとえ、裏社会を根城にする、極悪非道な輩の力を借りたとしてもだ。

やっとのことで、えちけんの番が回ってきた。

あれから何十年の月日が流れたであろう。

すべての細胞をその瞬間がくるまで凍結させていたため、細胞が動き出すのに時間がかかってしまった。

無我夢中で丸いボタンをたたいた。

一心不乱に十字ボタンを動かした。

止まっていた時の歯車を限界まで高速回転させるように。

 

ここはこの世の楽園か?

 

味わったことのない楽しさに、えちけんの感情は極限まで跳ね上がった。

その時が過ぎ去った後も、あの「ドンキーコング」が、えちけんにしか見えない、えちけんの脳裏の奥深くで、踊り狂って挑発してくる。

 

えちけんはなんとかして、「ドンキーコング」との珠玉の時間を獲得するために、1億個の細胞を脳に集結させた。

 

えちけん一家は、当時3DKのマンションに住んでいた。

1つの部屋で両親が就寝。

もう一つの部屋で、えちけんと姉が就寝。

そして、もう一つの部屋は、真夜中の時間はフリースペースだ。

その晩、就寝前にえちけんは母親にこう言った。

 

えちけん「今日は一人で寝る。」

 

母親は、驚いたようにこう言った。

 

母「えちけん、一人で寝るの?そっか、もう5歳になるもんね。すごいね。」

母は、えちけんの自立心を褒めたたえてくれたようだ。

 

しかし、えちけんの思いとは少しずれている。

こうして、えちけんは普段はフリースペースの部屋で、一人で寝ることになった。

そう、この部屋には、あのオレンジの宝物もいっしょにいる。

 

次の日、えちけんはいつもよりも早く目覚めた。

というか、目覚めるつもりだった。

ドンキーコングへの欲望が、えちけんの体内に目覚まし時計を埋め込んだようだ。

そして、朝活ドンキーコングの最中、母親がえちけんのパラダイスルームのドアを開けた。

 

母「・・・。そういうことやったんね。」

えちけん「テヘッ・・・」

 

その後、えちけんが一人で寝ることは許されなかった・・・。

2.七つの習慣解説

えちけんは5歳という若い年齢で、おそらく生まれて初めて第一の習慣「主体性を発揮」しました。

ドンキーコングへの欲望に支配されていたと考えることもできますが、そうだとしても、ドンキーコングをするという目的に対して、自分自身の「影響の範囲内」で、できることを必死に考えて実行に移しました。

結果は、一時的な欲望を満たすだけだったかもしれませんが、行動を起こしたことは誉めるべき点です。

そして、第二の習慣「目的を持って始める」に対して、目的のレベルは5歳なみだとしても、りっぱに「ドンキーコングをする」という目的を持ちました。

その目的を達成するために、普段行ったことのない早起きをするという、彼の中ではパラダイム変換」を見事に行ったと考えます。

※「ドンキーコング」なつかしいです。

しかし、今から思えば何が楽しいんだ?とういくらい単調なゲームでした。

 

ガンバレ、ドンキー!!

エイヤコラ、ドンキー!!

 

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